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ピザの王道、ナポリピザ。その歴史と作り方について

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数多くピザの種類があるといえ、王道のピザといえば、やはりナポリのピザを思い浮かべる人が多いでしょう。ナポリピザにはどのような歴史があり、正式な作り方はあるのでしょうか。本記事ではナポリピザの歴史や作り方、注意点などについて紹介します。

ナポリピザの歴史や代表的なピザは?

ナポリピザの歴史

歴史を紐解いていくと、ナポリピザのはじまりは古代エジプトのメソポタミア文明に遡ることが分かっています。古代エジプト人は収穫した小麦を製粉して小麦粉にし、発酵させて石窯でパンを焼いていたのです。このパンがピザのはじまりだといわれています。

その後、パンの作り方がイタリアに伝わり、ピザの原型となるフォカッチャに近い食べ物が誕生しました。最初に作られたであろうピザは、生地の上にニンニクや香辛料、ラードを乗せ、塩を振りかけて焼いただけのシンプルなものです。

そして時代とともに、トッピングのバリエーションが増え、現在のナポリピザに変化を遂げました。

ナポリピザを代表するピザの種類

ナポリピザを代表するピザは「マリナーラ」と「マルゲリータ」でしょう。マリナーラは、1750年頃に誕生したピザで、漁師がパン屋に依頼して作らせたのがはじまりといわれています。トッピングは、トマトソースの上にオイルを振りかけただけのシンプルなピザでした。

ナポリピザの王道としてトッピングに使われるトマトソースを活用した最初のピザがマリナーラなのです。

マルゲリータは、日本のピザ屋のメニューで必ず見かけるほど人気の高いピザで、トマトソースをベースに、モッツァレラチーズやバジリコを乗せ、オイルをかけて焼き上げています。

マルゲリータは、イタリアを統一した王女の名前に由来しており、ナポリに訪れた王女に献上するためにピザ職人が作ったのがはじまりです。トマトソースの赤、バジリコの緑、モッツァレラチーズの白は、イタリア国旗のトリコロールをイメージして作られたのでしょう。

ナポリピザの条件

ナポリピザは、EUでSTG(1*)に認定されています。STGとは「伝統的特産品保証」のことで、昔ながらの製法を守って作られている食品を指しており、認定されている食品だけがSTG認定と名乗ることができるのです。

生地の原料は小麦粉・酵母・食塩・水のみを使用

ナポリピザは、使用する原料や生地の作り方、サイズ、焼き方など、真のナポリピッツァ協会によって細かい条件が定められています。ナポリピザ作りの条件を全てクリアしたピザだけが「真のナポリピザ」を名乗ることができるのです。

ナポリピザの原料は、小麦粉・酵母・食塩・水のみを使用して、生地は全て手だけで捏ねられます。シンプルな原材料で作る生地だからこそ、トッピングの素材の良さが引き出されるのでしょう。

窯のベストポジションで直焼き

ナポリピザを焼く際は、窯の床面で直焼きのみが認められています。窯で直焼きにするには、窯の温度を摂氏500度以上に温める必要があり、ピザを焼く数時間前から火を付けておかなければなりません。

窯の燃料で使用できるのは木材と決まっていて、薪や木くずにして使われます。樫・オリーブの木のように、木そのものに強いにおいがなく、ピザににおい移りしない木材を選ぶことが重要です。

400~450度程度の床面がピザの直焼きにベストなポジションとされています。外側はカリッとした食感で、内側はふんわりしたソフトな食感が楽しめるでしょう。

トッピングの種類や産地にもこだわりを

ナポリピザのトッピングの種類や産地にもこだわりがあり、チーズならモッツァレラチーズやパルミジャーノ、グラーナ・パダーノ、そして羊のミルクで作られたペコリーノの粉末の使用が認められています。

トマトは、新鮮な生のトマトよりも水分調整がしやすい缶詰のトマトが使われることが多いようです。使用できるトマトは、サンマルツァーノ種のみです。

オリーブオイルは、ナポリピザに欠かせません。その点、エクストラ・バージン・オリーブオイルは、高温でも安定している上に酸化しにくいため、ナポリピザに最適なオイルといえるでしょう。

ナポリピザの作り方と注意点

ナポリピザ作りに必要な材料

材料は、ピザ職人が使用する食品を準備することが大切です。小麦粉一つとっても、種類が異なるだけでピザ生地の味は変わってしまいます。本格的なナポリピザを作るのなら、材料にもこだわってみましょう。

用意する材料は、強力粉を1kg、天然塩を30g、酵母を2g程度、水を600ccです。強力粉はカプート社のサッコロッソが最適でしょう。塩は食塩ではなく、天然塩を用意します。

酵母は天然のビール酵母が揃えられない場合は、パン用の生イースト菌を使用しましょう。ただし、夏は1.5g、冬は3gと、季節によって酵母の量を調整する必要があります。

作り方

まずは、強力粉をふるいにかけて、別の容器に酵母と少量の強力粉を合わせます。ボウルに水を入れ、天然塩を溶かしておきましょう。その中にふるった強力粉の1/2量をボウルに入れて混ぜます。

酵母と残りの強力粉の7割を入れて捏ね、残った強力粉を少しずつ加えながら生地を20分以上練ります。程よい粘りが出たら、ボウルから出して空気を含ませてまとめておき、水を湿らせた布をかぶせて30分~1時間程、常温で放置して生地を休ませておきましょう。

生地を台に移して130g程度に分割してボール状に丸め、打ち粉を振った容器にすき間を作りながら並べます。空気の通り道を開けてアルミホイルをかぶせたら、常温で6~8時間以上発酵させます。あとは好きなトッピングを乗せて、窯の床面で直焼きすればナポリピザの完成です。

ナポリピザを作る際の注意点

ナポリピザを作る際の注意点は、主に「グルテンの形成」と「コルチョーネの高さ」です。生地を捏ねるときに、表面につやが出るまでしっかり練ってグルテンがしっかり形成されないと、焼いたときに生地が膨らまなくなるでしょう。

コルチョーネとは、ピザの外側の耳の部分を指します。ナポリピザにはコルチョーネの高さや厚み、ピザの直径が細かく規定されており、高さは1~2cm、中心の厚みは0.3cm、直径は35cm未満のサイズに収めなければなりません。

規定に沿ったナポリピザを作るのなら、材料の軽量や捏ね方、生地の大きさや厚みなどにも注意して作りましょう。

まとめ

ナポリピザは、古くからイタリアの人たちに愛され、食べられてきたことが分かります。ピザ好きの人なら、一度は本格的なナポリピザを自ら作り、食したいと考える人もいることでしょう。

本格的なナポリピザを作るのなら、紹介した材料や作り方、注意点を参考にして作ってみてはいかがでしょうか。休日にワインを飲みながら、ナポリピザを味わってみるのも良いでしょう。

(1*)https://www.nisshin.com/entertainment/italian/pizza/index.html