実は違う?!ピザとピッツァの違い。

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「Pizza」には「ピザ」と「ピッツァ」の2つの呼び方がありますが、単に英語とイタリア語の呼び方に違いがあるだけではありません。

ピザとピッツァに発音以外に、どんな違いがあるのでしょうか。

本記事では、ピザとピッツァの発音や焼き方・食べ方などの違いについて紹介します。

ピザとピッツァの発音の違いや名前の由来

デリバリーやピザ店によって、メニューが「〇〇ピザ」「〇〇ピッツァ」のように書き方が異なる場合がありますが、意味は異なるのでしょうか。

発音や名前の由来について確認しておきましょう。

ピザとピッツァの発音の違い・名前の由来

「pizza」を「ピザ」と呼んだのは、アメリカが初めてとされています。

日本ではアメリカからデリバリーピザが伝わったことで、ピザという発音と一緒に全国にピザの食文化が広まりました。一方、ピザの本場イタリアでは「ピッツァ」という発音で呼ばれています。

「pizza」という単語の由来として、古代ギリシャ語・ラテン語・イタリア語の3つが主な候補とされています。

古代ギリシャ語の「pikate(発酵した生地)」がラテン語の「picta」となり、現在の「pizza」になったという説。

ラテン語では「pinsere(たたく・強く打つ)」が、イタリア語では「pizzicare(引っ張る・ひねる)」が名前の由来と考えられているのです。

ピザとピッツァの歴史

ピザとピッツァの歴史を知ることで、どのようにピザとピッツァが世界に広まったのかが分かります。

歴史が古いのはピッツァとされており、そのルーツは紀元前3000年頃の古代エジプトで作られたパンのようなものと考えられています。

当時、すでに円形の生地を成型し、石窯に張り付けて焼くのが一般的な調理法でした。

16世紀に入ってからイタリアにその製法が伝わり、フォカッチャのようなものが作られ、後にバジル・ラード・コショーや、小魚をトッピングした最古のピッツァが誕生したのです。

16世紀後半~17世紀頃にはイタリアでトマト栽培やモッツァレラチーズの製造が行われるようになり、トマトベースのピッツァへと進化しました。

アメリカのピザが誕生するのはもう少し後の1900年代です。イタリア系移民によってニューヨークにピッツェリア(ピザ店)がオープンしたのが、アメリカピザの始まりとされています。

第二次世界大戦以降にイタリア駐留のアメリカ兵に好まれたことから、爆発的に全米で人気が高まったのです。1960年代にはデリバリーピザが誕生し、デリバリーピザという新しい食文化がアメリカに浸透していきました。(*1)

さらに、アメリカから世界へとピザが広まっていったのです。つまり、ピザはイタリアで誕生したピッツァがアメリカに伝わり、独自の進化を遂げたことが分かります。

つまり、名前の由来は「ピッツァ」が先で、アメリカで進化したピザとともに世界中で「ピザ」と呼ばれるようになったのです。

ピザとピッツァの焼き方・製法の違い

ピザとピッツァは焼き方や製法にも大きな違いがあります。

ナポリピッツァには厳しい条件がある

ピッツァの歴史が最も古いのはナポリピッツァと言われており、伝統的な製法を守るために厳しい条件をクリアしたものだけが「ナポリピッツァ」と呼ぶことができます。条件の一例を紹介しましょう。

  • 生地に使用する材料は小麦粉・水・食塩・酵母のみ
  • オリーブオイルなどのオイルは生地に練り込んではいけない
  • 混ぜる・こねる作業はボウルなどを使用せず、オールハンドで行う
  • 温度400~450度の窯の床面で1分強、直焼き
  • トッピングの種類や窯の燃料は決められているものを使用する

アメリカのピザはお店によって製法も材料もさまざま

アメリカのピザはデリバリーが一般的なため、お店ごとに製法や使用する材料は異なります。

アメリカの国土が広いこともあり、地域ごとにピザの形やトッピングの種類に特徴があります。たとえば、通常の倍以上の厚みがある生地が特徴の「シカゴピザ」、ピザの常識を変えたスクエア(四角形)の「デトロイトピザ」などが挙げられるでしょう。

アメリカのピザに共通しているのは、とにかくビッグサイズでボリュームがあることです。

ピザとピッツァの食べ方・マナーの違い

実は、ピザとピッツァでは食べ方やマナーがまったく異なります。

食べ方やマナーの違いを知っていれば、旅行先でピザを食べるときに現地の人から笑われずに済むかもしれません。

まずはアメリカのピザですが、デリバリーが主流のため、自宅などで家族や友人、恋人などと一緒に食べるのが一般的です。

これといったマナーなどはありませんが、ひとつの特徴として、複数人で食べることを前提にしているため、ピザは食べやすく均等に切り分けられています。

ピザを食べる際は、切り分けられたピースを手で持って食べます。好きなときに好きな人と、食事や間食として食べるのがピザの一般的な食べ方です。

一方、イタリアのピッツァは1枚を複数人でシェアすることはありません。基本、1人1枚を熱々のうちに食べきるのがピッツァを食べるときのマナーです。

そのため、ピザ店やレストランでは、ピッツァが冷めないように切れ目などを入れずに焼き立てのまま提供されます。食べるときは、手ではなくナイフとフォークで食べるのがピッツァ式です。

ピザ・ピッツァを味わうならコレがおすすめ

本場のピザやピッツァを味わいたい場合は、以下の代表的なピザ・ピッツァから制覇してみてはいかがでしょうか。

【おすすめのピザ】

  • ニューヨークピザ

たっぷりのチーズ・トマトソースのシンプルなトッピングと、カリッとした食感が楽しめるクリスピータイプの生地が特徴

  • シカゴピザ

シカゴ発祥のピザで、深皿でピザを焼くため数cmの厚みがあるのが特徴

  • デトロイトピザ

最大の特徴はスクエア型の生地で、ピザトーストのようなふっくら・カリッとした異なる食感を同時に楽しめる

【おすすめのピッツァ】

  • マルゲリータ

19世紀のイタリア王国の王妃マルゲリータにちなんで名付けられ、イタリア国旗のトリコロールになぞって、緑(バジル)・白(モッツァレラチーズ)・赤(トマトソース)がトッピングされている

  • ビスマルク

19世紀に活躍したオットー・フォン・ビスマルク宰相の好物である卵と、グリーンアスパラなどをトッピングしたピザ

  • クアトロ・フォルマッジ

4種類のチーズとハチミツの相性が抜群のピザで、チーズ好きにはたまらない一品

まとめ

ピザとピッツァの違いは発音だけではなく、それぞれに焼き方や食べ方などのこだわりがあることがお分かりいただけたことでしょう。

イタリアからアメリカへ、そして日本にピザが伝わり、日本でも独自の進化を遂げています。日本にも本格的なピザやピッツァを食べられるお店やデリバリーがあるので、日本のピザと食べ比べしてみるのも楽しいでしょう。

参考URL

(*1)https://pizzakyogikai.gr.jp/roots.html