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イタリアの漁師めし、「ペスカトーレ」から生まれたペスカトーレピザとは?ルーツとレシピをたどる

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ペスカトーレと聞くと、パスタを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。実は、ピザメニューの中にも、ペスカトーレがあります。本記事では、ペスカトーレピザのルーツや人気の理由を解説しています。

また、ペスカトーレのおすすめレシピや調理での注意点などにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

ペスカトーレピザとは?

ペスカトーレピザとは、イタリアで古くから親しまれている郷土料理をトッピングとしてのせたピザのことです。以下では、意味やルーツ、人気の理由について解説します。

「ペスカトーレ」の意味

「ペスカトーレ(pescatore)」とは、イタリア語で「漁師・釣り人」を意味する言葉です。

なぜ、ペスカトーレと言うのかは、漁師が売れ残った魚やアラとトマトソースを使って、煮込み料理を作ったことが名前の由来となっています。

ペスカトーレピザのルーツ

ペスカトーレピザのルーツは、ペスカトーレの言葉の意味にあるとおり、イタリアの「漁師めし」にあります。ペスカトーレの発祥の地は、北イタリア・ペスカトーレ島で、徒歩30分ほどで散策できる小さな島です。

ペスカトーレ島の漁師たちは、毎日、売れ残る魚やアラの処理に困っていたのでしょう。従来の調理法では食べ飽きてしまい、新しい食べ方を模索していたことが予測できます。

そんなときに誕生したのが、ペスカトーレです。

フレッシュなトマトや新鮮な魚、アラを一緒に煮込むことで魚やアラからはうまみがたっぷりのだしが染み出て、これまでにない新しい料理が誕生しました。

ペスカトーレの評判がイタリア全土に瞬く間に広がったことは言うまでもありません。

https://www.tripadvisor.jp/LocationPhotoDirectLink-g60716-d1821817-i391802071-Revolving_Restaurant_360-Saipan_Northern_Mariana_Islands.html

ペスカトーレピザの人気の理由

バラエティに富んだ具材

ペスカトーレピザの人気の理由は、何と言ってもバラエティに富んだ具材が使われていることです。

ペスカトーレはもともと、売れ残った魚やアラを使用している料理のため、魚介類の種類を選びません。エビやイカをはじめ、さまざまな魚介類が使用されています。

さらに、ソースのベースとなるのがトマトです。トマトソースはピザ生地と相性が抜群に良く、多くのピザメニューで見られます。

ボリューム感があってヘルシー

ペスカトーレピザは、ボリューム感があってヘルシーなことも、人気の理由の1つです。エビやイカ、貝類を使用することで、ボリューム感のあるピザに仕上がります。ボリュームがあるため、目で見ても楽しめます。

また、具材で使われる魚介類は、肉類や肉加工品などと比べると淡泊でヘルシーなため、低カロリーのピザを食べたい人にもおすすめです。

白ワインのお供にぴったり

ピザをお酒のつまみにする人も少なくありません。ピザメニューのバリエーションは豊富なため、さまざまなお酒とも相性が良いと言えます。

なかでも、ピザとワインの組み合わせがおすすめです。魚介類を使ったペスカトーレの場合、白ワインがぴったりです。爽やかな味や香りの白ワインは、ペスカトーレピザの素材の味や香りを邪魔しません。

ペスカトーレピザのおすすめレシピを紹介

ペスカトーレピザの作り方

用意する材料は、エビ(2尾)、イカ(1杯)、砂出しした貝類(アサリやハマグリなど:200g)、ニンニク(みじん切り1かけ)、タカの爪(種抜き・スライス:1本)、トマトソース(300g)、白ワイン(50cc)、食塩、コショー、オレガノ、オリーブオイル、ピザ生地です。

作り方は、こちらです。

  1. 魚介類を下処理し、フライパンでオリーブオイルを熱し、ニンニクとタカの爪を炒める
  2. ニンニクの香りが立ったら、エビ・イカ・貝類の順に炒めていき、白ワインを入れて中火で蒸し焼きにする
  3. 貝が開いた後、トマトソースを入れて煮立て、食塩、コショー、オレガノで味を整えれば、ペスカトーレの完成
  4. ペスカトーレの粗熱が取れたら、ピザ生地にオリーブオイルを塗り広げ、その上にトッピングをのせる
  5. 予熱をしたオーブンでピザを焼き上げれば、ペスカトーレピザの出来あがり

ほかにおすすめの具材は?

食材の組み合わせが変わるだけで、ペスカトーレピザの味の変化や見た目の華やかさも楽しめます。たとえば、ムール貝を加えれば、豪華なペスカトーレに変身します。ほかにも、ホタテや貝柱、タコなどもおすすめです。

野菜を加えるなら、ナスやタマネギなどもトマトソースとの相性が抜群に良いです。

酸味が強いときは?

ペスカトーレはトマトベースのため、酸味が強く出る場合があります。

酸味が苦手な場合は、みじん切りにしたタマネギをキツネ色になるまで炒め、ペスカトーレに加えると、タマネギの甘みによって酸味が緩和されます。

さらに酸味を弱めるなら、砂糖やハチミツを加えるのも1つの方法です。ほかにも、ペスカトーレを煮込む際に、ローリエやタイムなどのハーブを入れても良いでしょう。

隠し味におすすめの調味料は?

酸味を弱める際に砂糖が良いと紹介しましたが、「隠し味」としてもおすすめです。砂糖の量はひとつまみで十分です。

コクが欲しいときは、バターや生クリームを少量だけ足します。大人の味にするなら、アンチョビペーストを加えましょう。リンゴのすりおろしを入れれば、子供の口にも合う味に調整できます。

ペスカトーレピザを作る際の注意点

魚介類の下処理をしっかり行う

ペスカトーレピザの主役は、魚介類です。エビやイカ、貝類のうまみを活かすためにも、調理前にしっかり処理をしておきましょう。

エビは殻だけでなく、背ワタも忘れずに取り除きます。イカは、軟骨やワタ、クチバシを、貝類は砂出ししていないものを購入した場合は、必ず砂出しをしてから調理してください。

ニンニクを入れすぎない

ニンニクは料理のアクセントになる食材ですが、入れすぎると魚介類の素材本来の味や潮の香りを消してしまいます。ニンニクが好きな人は多く加えたくなるかもしれませんが、魚介類の味や香りを損なわない程度の量に調整しましょう。

まとめ

ピザメニューは、チーズや生ハム、ウインナーなどの肉加工品のトッピングのものが人気ですが、シーフードピザも負けていません。

なかでも、ペスカトーレピザは、ボリューム感があるうえにヘルシーさで優っています。

夜食やダイエット中など、低カロリーのピザが食べたい人にもおすすめです。

上記で紹介したレシピや注意点を参考に、ご家庭でお試しください。