ニューヨークピザの歴史と変遷、作り方について解説

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アメリカの食文化に欠かせないのがニューヨークピザの存在です。ピザの発祥はイタリアと言われていますが、どのようにニューヨークにピザが伝わったのでしょうか。ニューヨークピザの特徴や歴史、作り方について紹介します。

ニューヨークピザとは?

ニューヨークスタイルのピザとは?

ニューヨークスタイルのピザは、クリスピータイプの薄い生地で作られています。トッピングはトマトソースとモッツァレラチーズなど、至ってシンプルな組み合わせが一般的です。チーズをたっぷりのせて焼くのが、ニューヨークスタイルのピザと言えるでしょう。

最近のニューヨークピザは大きく分けて、3種類の生地があります。ナポリピッツァのように円形のピザ生地「ネアポリタン」と、四角形ピザの「グランマスタイル」と「シシリアンスタイル」です。

グランマスタイルは四角形ピザの中でも薄い生地で、トッピングは比較的あっさりしています。一方でグランマスタイルは生地が厚めで、やや濃厚な味わいが楽しめるピザです。ピザ生地の種類の多さから、ピザはニューヨーカーたちに広く親しまれていることが分かります。

ニューヨークピザは移民によって広まった

ニューヨークスタイルのピザが誕生したのは、19世紀のことです。イタリア系移民がアメリカに移住したことで、アメリカにピザが伝わったと考えられています。当時ピザはニューヨークに住むイタリア系移民たちの食文化でしかありませんでした。第二次世界大戦以降になってから、アメリカ人の間でピザが食べられるようになったと言われています。

アメリカ初のピザ店は、ニューヨーク・マンハッタンにオープンしました。ニューヨーカーたちがピザを好んで食べるようになり、アメリカ全土にピザを食べる文化が広まっていったのです。

ニューヨークピザはアメリカピザの先駆け的な存在で、シカゴピザやカリフォルニアピザ誕生のきっかけにもなりました。そして日本や海外へとピザビジネスを展開していったことで、ピザのおいしさが知れ渡り世界中で愛されるようになったのです。

ニューヨーカーはピザを半分にして食べる

ニューヨークピザは日本の平均的な大きさのピザに比べ、サイズが大きいのが特徴と言えるでしょう。日本のピザの直径は20~30cm程度が一般的です。一方ニューヨークピザの直径は40~50cm程度で、日本のピザよりもサイズが大きいことが分かります。

ニューヨークでは8ピースほどに切り分けられており、1ピースをテイクアウトして仕事をしながらピザを食べる人も多いようです。手を汚さないため、ピザを縦に半分に折りたたんで食べるのが、ニューヨーカー独自の食べ方と言われています。

ニューヨークピザとナポリピッツァの違い

アメリカを代表するニューヨークピザとイタリアのナポリピッツァでは、どのような違いがあるのでしょうか。単に名前の呼び方に違いがあるだけではありません。大きな違いを一つあげるとすれば、それはニューヨークピザには細かな条件がないことでしょう。

ニューヨークピザには円形や四角形のタイプや生地の厚さなど、さまざまな種類の中から好みのピザを選んで食べることができます。世界中の移民や文化を取り入れているアメリカだからこそ、バリエーションが豊富なピザが受け入れられているのでしょう。

ナポリピッツァの場合、生地の原材料や伸ばし方、焼き方、燃料の種類など、細かい条件が決められています。条件をクリアしたものだけがナポリピッツァと呼ぶことができるのです。古き伝統を守るナポリピッツァと、新しい文化を取り入れるニューヨークピザは、それぞれに魅力があると言えるでしょう。

ニューヨークピザの作り方

ニューヨーク・ブルックリンで有名なピザ店では、オリジナルのニューヨークピザのレシピを公開しています(*1)。そのレシピを基に、本場ニューヨークピザを手作りしてみましょう。

用意するもの

ニューヨークピザの生地作りには、次の材料を用意しておきましょう。用意するものは、薄力粉・イタリア製の00(153g)、中力粉(153g)、シーソルト(小さじ1杯)、ドライイースト(小さじ1杯)、オリーブオイル(大さじ1杯)、ぬるま湯(1カップ)です。

イタリア製の00やシーソルトが手に入らない場合は、一般的に使用される薄力粉や食塩で代用できます。

ステップ1. 材料を混ぜ合わせる

まずは大きめのボウルに薄力粉、中力粉、シーソルトを入れて混ぜておきましょう。小さめのボウルにはドライイーストとぬるま湯、オリーブオイルを合わせておきます。大きめのボウルの粉を加えて、3分を目安に手でこねて材料をしっかり混ぜ合わせてください。

生地をこねる際は、こねすぎないように注意することが大切です。こねすぎれば生地の仕上がりが変わってしまいます。またドライイーストを活性化させるため、冷水ではなくぬるま湯を準備しておきましょう。

ステップ2. 寝かして、こねる

生地を3分こねたら、ボウルにラップをかけて15分ほど常温で寝かせておきます。再び3分ほどこねてから、生地を二つに分けて丸めておきましょう。あらかじめ粉を振っておいたバットに丸めた生地をのせます。

生地の乾燥を防ぐため、水を湿らせて硬く絞った布巾を生地の上に被せてから、生地を休ませましょう。常温なら3~4時間以上、冷蔵庫で寝かせる場合は8~24時間入れておきます。冷蔵庫で寝かせる場合は、生地を焼く30分前には冷蔵庫から出して常温に戻しておくことがおいしい生地作りに大切なことです。

生地を寝かせる時間を省いてしまうと、おいしいピザ生地を作ることは難しいでしょう。小麦粉と水が混ざり合うとグルテンが形成されるため、このまま焼くとクッキーのような硬い食感に焼き上がってしまいます。ピザ生地のモチモチとした食感に仕上げるためには、生地を寝かす時間が必要なのです。

ステップ3. 形を整え、トッピングをのせて焼く

台の上と生地の表面に粉を振ったら、いよいよピザの形に整えていきます。円形と四角形のどちらか好きなほうを選びましょう。おいしいピザ生地にするためには、指を上手に使ってやさしく伸ばしていくことが大切なポイントです。ふちが厚めになるように生地の中央を軽く押しながらくぼみを作っていきましょう。

生地にオリーブオイルを塗り、好みのソースやチーズをたっぷりのせてオーブンで焼き上げれば、ニューヨークピザの完成です。高温で短時間に焼き上げると、お店のピザのようなモチモチの食感が楽しめる生地に仕上がります。

まとめ

ニューヨークピザはナポリピッツァが進化した、アメリカ独自のピザであることが分かります。アメリカでピザが人気にならなければ、私たちがピザを食べる習慣は生まれなかったかもしれません。

ニューヨークピザの作り方を参考に手作りし、ニューヨーカーの食文化を実感してみてはいかがでしょうか。ナポリピッツァとは違った、おいしいピザに出会えることでしょう。

(*1)https://www.epicurious.com/recipes/member/views/robertas-pizza-dough-52869431