ボスカイオーラピザとは、どのようなピザなのでしょうか。
力強い響きの「ボスカイオーラ」という言葉は、日本ではあまりなじみがありません。
そこで、本記事ではボスカイオーラの意味や起源、ボスカイオーラピザの特徴や注目される理由、レシピなどを解説します。
ボスカイオーラピザとは?
ボスカイオーラはイタリア語で「木こり」
ボスカイオーラとは、イタリア語の「boscaiola」で「木こり、森の番人」の意味をもつ言葉です。
木こりや森の番人から想像されるのは、木々や緑が生い茂る山の風景ではないでしょうか。
山には季節ごとに変わる山の幸が豊富にあり、木こりが森で採れたキノコなどを使用して料理したことが、ボスカイオーラの名前の由来になったと言われています。
ボスカイオーラの起源
ボスカイオーラと呼ばれる料理のルーツは、南イタリアと考えられています。
従来は、キノコとチーズをミルフィーユのように重ねて焼き上げた料理のことを「ボスカイオーラ」と呼んでいたそうです。
時代は流れ、パスタやピザなどの料理のバリエーションが増えたこともあり、ピザやパスタのメニュー名として「ボスカイオーラピザ」「ボスカイオーラパスタ」などが誕生したと言われています。
ボスカイオーラピザの特徴
ボスカイオーラとは、山の幸であるキノコをふんだんに使った料理であることがわかりました。
では、ボスカイオーラピザは、ベースとなるソースはどんな味で、キノコのほかにどのようなトッピングを使うのでしょうか。
ボスカイオーラピザは、トマトソースを使用するのが一般的ですが、オイルソースやクリームソースなどを使うケースも少なくありません。
基本的に、このソースでなければならないというルールはないため、その日の気分で好きなソースを選んで作ることも可能です。
キノコと一緒に使用される食材には、ツナ缶やベーコン、ソーセージなどが挙げられます。このほかにも、使用するキノコとソースとの相性が良ければ、どのような食材でもトッピングとして活用できます。
ボスカイオーラピザが注目されるワケ
ボスカイオーラピザは、マルゲリータなどの定番ピザと比べると知名度が低いピザですが、ピザが好きな人以外の人からも注目を集めています。ボスカイオーラピザが注目される理由について解説します。
キノコ好きにぴったり
紛れもなく、キノコはボスカイオーラピザの主役と言えます。
キノコは、シイタケやマイタケ、エノキ茸、エリンギなどの手軽に入手できるキノコもあれば、世界三大キノコの「ポルチーニ茸」や世界三大珍味の「トリュフ」などの入手が困難なものまで、バリエーションが豊富です。
ボスカイオーラピザを手作りする場合、好きなキノコを自由に組み合わせて楽しめるのも、ボスカイオーラピザならではの楽しみの1つと言えます。
このように、ボスカイオーラピザは、キノコが好きな人にぴったりのピザなのです。
ヘルシーでダイエット向き
ボスカイオーラピザは、キノコをたっぷり使用したヘルシーなピザであることから、ダイエット中にピザを楽しみたい人でも罪悪感を感じずに食べられるピザです。
キノコはカロリーが低く、食物繊維が豊富に含まれています。
よりヘルシーなピザを手作りするなら、ソースはトマトソースを、キノコ以外のトッピングには水煮タイプのツナ缶など、カロリーが低いトッピングを選ぶことをおすすめします。
ボスカイオーラピザのトッピングに向いているキノコは?
キノコの種類は豊富ですが、ボスカイオーラピザをおいしく味わうには、どのようなキノコを使用すればいいのでしょうか。
キノコのなかでもボスカイオーラピザのトッピングにおすすめの種類を紹介します。
シメジ
シメジは安価で、スーパーマーケットなどですぐに手に入るキノコです。
味や香りにクセがないため、和食だけでなく洋食にも活用できます。石づきを切り離してほぐすだけで下処理が完了するため、ピザのトッピングにも使いやすい食材です。
エリンギ
エリンギもシメジと同様に、手軽に入手できます。火を通すと身が縮まり、コリコリとした食感がクセになる人も多いです。
エリンギも味や香りにクセがなく、ピザのトッピングとしてもおすすめです。
マッシュルーム
日本では水煮タイプのマッシュルームが料理に使用されることが多いですが、ピザのトッピングにするなら、あえて生のマッシュルームを使うことをおすすめします。マッシュルームには、グアニル酸と呼ばれるうまみが含まれており、キノコでありながらコクを感じられる食材です。
マッシュルームには、白とブラウンの2種類があり、白いマッシュルームは淡泊で、ブラウンのマッシュルームは濃厚な風味を楽しめます。
ポルチーニ茸
世界三大キノコで知られるポルチーニ茸は、アーモンドのような香りが漂うキノコです。高級食材の1つとされているため、気軽には購入できません。
運良く手に入れることができても、ピザのトッピングに使用するのは非常にぜいたくな使い方と言えます。
トリュフ
世界三大珍味の1つであるトリュフは、一般家庭では入手が難しい食材です。火を加えると、よりうまみが増すと言われており、ピザのトッピングにも活用されています。
白トリュフは鮮度が落ちるのが早いため、黒トリュフよりも希少性が高いことで知られています。
山の幸たっぷりのボスカイオーラピザのレシピ
ボスカイオーラピザのソースは、トマト、オイル、クリームの3種類がありますが、ここではオイルソースをベースにしたレシピを紹介します。
用意する食材
ボスカイオーラピザ作りに必要な食材は、以下のとおりです。
- キノコ類(好みのもの3種類程度)
- ツナ缶(オイル漬け)
- ベーコン(短冊切り)
- タマネギ(薄切り)
- ニンニク(みじん切り)
- モッツァレラチーズ
- 食塩
- ブラックペッパー
- ピザ生地
作り方
オイルソースをベースにしたボスカイオーラピザの作り方は、こちらです。コクがほしいときは、バターを加えましょう。
- ツナ缶は身とオイルに分け、フライパンでオイルを熱し、ニンニクを炒める
- ニンニクの香りが出たら、タマネギがしんなりするまで炒め、キノコ類とベーコンを加える
- 食塩とブラックペッパーで味を整える
- ピザ生地に3の具材をのせて広げ、ツナ缶の身と一口大にしたモッツァレラチーズをトッピングする
- 予熱したオーブンで焼けば完成
まとめ
ボスカイオーラピザは、自然が豊かな森で採れたキノコをふんだんに使ったピザを指します。
ベースとなるソースには、トマト・オイル・クリームの3種類があるため、トッピングの組み合わせを変えることで、バリエーションが豊富なボスカイオーラピザが作れます。
上記で紹介したキノコの種類やレシピを参考に、山の幸がたっぷり入ったピザ作りを楽しんでください。
参照
冒頭イメージ:https://www.alfaforni.com/en/wild-traditional-mushroom-pizza